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2010年09月12日

龕灯祭りのこと

『龕灯』という、耳慣れない単語を初めて作中で見つけたのは、完結編でした。
7章2節「獣の牙」で、カザルムのエリンたちの住まいの警備をしていた兵士が、ジェシをつれて王獣舎に行ってくるというエリンに渡してくれるものです(P.94-95)。
後にも先にも龕灯が出てくるのはここだけだと思いますが、以前にも書いた通り、『エリンの木の下で』を書いている当時、この世界の文明水準、とりわけ「明かり」のことを色々と考証していて、「あ、こういう明かりはアリなんだ」と思った記憶があります。
実は、実家に帰省したときに、池波フリークのツレの父母にまで、近世〜戦前の日本の庶民の暮らしで使える明かりにどんなものがあったか、聞いたりしてました。
うちではついぞ見ないような、父母の好きな時代劇のドラマなどを一緒に鑑賞していたとき、偶然、ツレの母の口から『龕灯』という単語が出てきて、驚いたものでした。

そして、その龕灯が、『刹那』では、二人が結ばれることになる祭りの夜の、重要なアイテムとして出てきます。
ここで出てくる龕灯とは、ねぷた(ねぶた)に使われるような山車燈籠のことなのだろうと思い当たったとき、ふと、珍しくアニメ版オリジナル回のシーンがクロスオーバーしてきました。
アニメ版はもちろん見ていましたが、探求編・完結編を読んだ後は、もうこれは別物として楽しんだほうがいいなと割り切ってしまったので、『刹那』を読んでいて思いだしたのは、意外でした。

16話「堅き楯のイアル」で、恩人でもあったハガルを粛清することになるイアル。その街中ではまさに、龕灯祭りとおぼしき光景が。そう、あれを見たとき、直感的に「これ、ねぷただ!!」と思いましたもの。
アニメのこの回、このシーン、どなたの発案だったんでしょうかね。この回のシナリオ製作中にはまだ、「刹那」のあのシーンはおろか、探求編と完結編すら、アニメのスタッフは知らないはず...。
これはもしかしたら逆フィードバックが起こったのかしら? などと想像してしまいますが、いかがでしょうか。
posted by kemomo at 10:35 | Comment(2) | TrackBack(0) | 『外伝・刹那』関連
この記事へのコメント
逆フィードバック、あるあるww
探求編と完結編自体が逆フィードバックですよ、たしか。
なんかアニメ企画の初期の会議で話し合ってた時に?思いついたとかどっかにあったような…
なにより、トムラ先輩の目立ちっぷり、妻帯の有無を全力で回避する展開なんかがアニメ版をホウフツとさせる。
絶対アニメから来た人たちへのサービスだと思いましたよ。
王獣編まではトムラ先輩、無視される為の役だったもんなあ…。と思ったら、「刹那」では妻も子供もじじばばもいる! …それはそれとして。

龕灯祭りは、あきらかにねぶた系ですね。
ただ、アニメのほうはでっかい山車が無いので、そのほかの地方の灯篭流しのお祭りにも似てる。
でもどこのお祭りでも明かりを流して死者の霊を慰めるんでしょうね。
うむ、あの回にピッタリです。



Posted by ゆうこ at 2010年09月15日 01:17
ゆうこさん、こんにちは。

でっかい山車のほうですけど、実は別の回に出てるんですよ。
「竪琴の響き」で、イアルさんが傷の手当を受けて寝ているときの、夢の中で。
あの夢の中で、「堅き楯のイアル」のハガルを斬った場面では省略されていた、ハガルとの会話が再現されています。

あの時ハガルは、堅き楯の起源の話と「この国を裏側から見て思ったこと」をイアルさんに話してから、刃を交えたのだというのがこの夢によって明らかになり、そのハガルのセリフに被る形で、その日の祭りのディテールも描かれる。
真王国の歴史の数々のエピソードを具現化したような山車が、太鼓橋を列をなして渡っている、美しいシーンです。
この山車行列が、あの日の祭りのメインなのでしょう。
『刹那』の中では、龕灯は疫病神を象ったものですけどね。

そして、人々の持っている小さな龕灯のモデルは、広島の原爆の日に行われている「とうろう流し」でしょうか。
こちらをごらんいただくと、イメージぴったりだと思いますよ。
http://www.urban.ne.jp/home/tourou/album.htm

あまりこのBLOGではアニメの話題に触れることはないのですが、ゆうこさんのおっしゃるように、探求編・完結編自体がアニメ化がきっかけで執筆された作品だということが、ほんとうに興味深いですね。私がここまで入れ込んだのも探求編・完結編があってこそ、と言えるので、アニメがあって良かったとつくづく思います。
Posted by kemomo at 2010年09月15日 11:50
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