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このBlogは、上橋菜穂子先生の長編小説『獣の奏者』へのリスペクトから生まれた二次創作小説を公開するために開設したサイト『エリンの木の下で』のブログコンテンツ部分にあたります。
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2010年09月01日

降臨の野のあとの二人のこと、そして堅き楯についての考察など

王獣編の終わり、降臨の野《タハイ・アゼ》のあと、エリンさんはリランに銜えられて真王の陣に戻っています(その事実は、探求編の冒頭に記述あり)。果たして、イアルさんとはその時に会えたのでしょうか。矢傷を癒すためにカザルムに帰るまでのあいだが何日くらいあって、その間、イアルさんとは会ったり話したり出来ていたのでしょうか?
その辺も、もしかしたら外伝で触れられるのかもしれませんが....。

※完結編の第九章で、「丘の草地に自分をおろしたあとも、リランは長いこと、ほかの人たちを近づかせず」というエリンさんの回想がありますが、もしもそこにイアルさんが駆けつけて、イアルさんが近づくのだけをリランは許したので、そこでみんなから「ちょwww おまいらケコーンwwwww」と言われてハッピーエンド的な妄想をしたことがあるのはナイショです。

お読みいただいたかたはお分かりかと思いますが、私のストーリーの中では、イアルさんが楯でなくなっているという事実をエリンさんが知るのはラザルに招聘されてからということにしています。

その前提として、二人は降臨の野《タハイ・アゼ》のあと、一切会えずに時が経っていたことにさせるべく、どういう経緯であればそうなるか、ということを考え、ついでに、イアルさんがセィミヤに疎まれて(?)誓いを解いた、堅き楯という組織のことを、K教官とまじめに考察したことがありました。

たしかに、楯の半数が寝返ってしまっているというとんでもない事態の収拾のためには、逃亡者だったイアルさんすら急遽動員されたのかもしれません。
それどころか、あの場でイアルさんが、セィミヤのツルの一声で無罪放免になってしまってたら、撤収の陣頭指揮をイアルさん本人がしちゃっていた可能性もある。それだと、エリンさんとも、カザルムに帰るまでのあいだにも見舞いに行ったり、普通に交流できてしまうのでは?
それだと、つまんない感じがしたんですよね。

原作のダミヤはアニメ版とは違ってセィミヤに刃を向けたわけではないですから、ハルミヤ暗殺の首謀者がダミヤだと確信しているのは、あの場ではエリンさんから話を聞いているセィミヤしかいない。それにセィミヤですらダミヤを殺すことまでは命じていないのにイアルさんは独断でやったのだから、少なくとも拘束されて事情を聞かれるくらいはするのかなと。イアルさん自身も、ダミヤを殺したことを簡単に正当化はしないのではないかと思いましたし。
よし、これなら、エリンさんは降臨の野のあとにはイアルさんに会わないままで数ヶ月間過ごさせることができるぞ、と。

そしたら、イアルさんがダミヤを禍根とみなして殺した経緯、そして楯の誓いを解くに至った心理について、K教官がとても興味深い考察をくださったのですね。
※教官、あまりに教官の文面が面白いのでつい載せてしまいました。許してください。

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シュナンがつく直前、皆があっちに気を取られた隙にバッサリww 完璧です。完璧すぎる判断です。100点満点で200点くらいです。
ダミヤ様を取り押さえただけなら、寝返った楯に奪還される危険性=寝返った楯が処断を恐れて死に物狂いになる可能性があったけど、ばっさりやられちゃどうしようもない。
寝返り派の戦意をそぐのに最上の方法。コレで動揺した隙に反撃して一網打尽。
それからシュナンとダミヤ様が顔を合わせてしまうと、何かと都合が悪い。あの時点でエリンが気づいてたってことは、何人かはダミヤ様がヌガンと繋がっていた=シュナンにとっては既に親の敵、って事に気づいてた。しかも現状セィミヤの婚約者で、セィミヤにとってはほぼ唯一の肉親で、セィミヤがバッサリ処断する必要があるんだけど決断できそうにない…どーすんのよこの三角関係?!…と思ってたらイアルさんがバッサリか!なにそのウルトラC(古っ…今だと何だ)な解決法!!
真王側の楯の皆さんにとっても、シュナンがダミヤ様と対決してシュナンが処断を下したりしたら、真王側のゴタゴタを大公側に収めてもらったことになり…やっぱイアルさんスゲーわ!になったんじゃないかと。

でも、混乱を収めた後、イアルさん自ら『貴人を手に掛けた』って拘束を求めるパターンもアリかなと。
忙しいんだから陣頭で指揮してください!!!って怒られそうですけど。

で、セィミヤからすれば、イアルさんは怖いですね。めっさ怖いですね。自分に実力がないことを把握してればなおさら。
重要な局面で常に100点以上の判断を叩きだせる男。年上。経験もあり、部下からの信頼も厚く、凄い功績も挙げちゃった。
本来なら重臣になるところですが、ダミヤ様をバッサリやったってことは、セィミヤが肉親のダミヤの処断をすぐに決断できなくて、まずい三角関係になりそうなことも見抜かれていた。
なんか自分も見くびられてて、能力量られてるんじゃないかって気になります。若い自分が、使いこなせる気がしない。→キョドりますね。
なんか探求編最後での対面シーンも、セィミヤがキョドってて、イアルさんは落ち着き払ってるように見える。
イアルさん、その辺の迷いも察して辞めたんじゃないかと。100点以上の判断できる男としては。

----

どうですか。ほんとにK教官はすごい洞察力をお持ちで、私がなんとなく雰囲気だけでしか理解していないことをちゃんと言語化できるかたなんですよ。またメールの文体にとてもユーモアがあって、メールが届くのがいつも楽しみでした。
こんな考察を受けて、私も、イアルさんに「楯に残ってよいという通達」があったってことは、処遇をめぐってもめた形跡もあるから、潔く身をひいたのだろうということにしました。そしてそこに、ちょっとイアルさんの人としての弱さを絡めてみたのが、カザルムの客間での回想とエリンさんとの会話になるわけです。
なんていうか、イアルさんって完璧超人すぎるような気がしたんですよね。もっと人物像に奥行きがあっていいはずだ! と私は勝手に想像して、弱いところや嫉妬で暴走未遂しちゃうところを描いてみたり、エリンさんと結ばれてからは、二人でいることに慣れて、逆に寂しがりやになってしまったりとかいうイアルさんを描いてしまいました。
※あくまで私の萌えを追求しただけなので、「イメージが狂ったどうしてくれる!!」というかたがおられましたらお詫びします。
      ↑
##後からふと思ったのですが、ここはむしろ、

萌え萌えしてやった。後悔はしていない

というべきとこですので、撤回させていただきますw


そして次に、楯という組織についの考察。
イアルさんが闘蛇編でカイルさんに「誓いを解け」と言い放ってましたので、「ああ、売られたとはいえ、辞めたければ辞めることもできる組織なんだな」と、とりあえず読者は思うところなのですが、はて、それ、ほんとのところどうだろう? と疑問に思ったわけです。

私、実はカイルさんに、エリンさんを送らせるシーンで、当初こんな台詞を言わせるつもりでいました。

「わたしが知るかぎりでは、殉職以外で王宮を去った楯は、あとにもさきにも、一人だけですよ」←イアルさんのこと

つまり、イアルさんが楯を辞したことにはそれだけ深い事情があるのだということを、カイルさんに、遠回しにエリンさんに示唆させるんです。
それに、エサルにイアルさんのことをぴんとこさせる(=楯を辞めるなんて前代未聞だ、きっととんでもないいわくを抱えている男だぞ)という狙いもあって、その伏線として使うセリフでした。
もし前例があったとしても、「カイルの知らないほどの大昔にほんのわずか」であれば、それほど問題にならない表現かなと思って。
結局、言い回しを変えましたけれども。

これは私なりの解釈なのですが、楯の誓いを解くというのは、ルールとしては存在しているけど、実際にそれを利用するものはいない、ああいう組織というのは、そういうもんなんじゃないかと思ったのです。
金積めば済むものなら積んで辞めたいというようなタイプの人は心に隙がありまくりだろうから、(闘蛇編でイアルさんが引き合いに出した)オッサルみたいに刺客にやられたりして死んでしまうのでは。
一方で、イアルさんのようにある意味「めざめて」しまわないでいられれば、貴族並みのステイタスというのは、なかなか捨てられるものではないはず。
ある程度年がいって、探求編のカイルさんのように教官クラスやもっと上の立場になれば、また違うのかもしれませんけど。

それに対して、K教官も、

「こういう人(=金積んで誓いを解こうとするようなモチベーションの低い人)は、組織のレベルを保つためにも辞めて欲しいとオモタ。
あと、子供の頃から過酷な訓練を繰り返すとしても、才能ありそうな子を集めてもやっぱりばらつきあるから、何らかの脱落システムがないと組織としてのレベルが保てないんじゃ? と最近気づいた。」

とおっしゃったのです。
たしかに、うまく淘汰が働いて、いつのまにかいなくなっているというのが理想でしょうけど。
でも、売られた自身の対価を返済するのが誓いを解くためのルールだとしたら、そういう不良因子って、貯えもなくていつまでも辞めない気がするw そういう人を、返済免除で放逐させられるシステムってありますかね?
と、そこまで考えて、私はふと、むしろそういう不良因子を、サイ・ガムルの仕業を装って暗殺しちゃう内部組織(別働隊)すらあるのでは? などと妄想を膨らましてしまったり。
だって、王宮の機密を知ってて、でもモチベーション低いとか能力がないとかで辞める楯なんて、民に下ったら絶対寝返るんじゃないでしょうか? 自身の対価を全額返済されても、本当は外に出したくないくらいなのでは?
そういう意味でも、楯が辞めるのはほぼ殉職(に見せかけた暗殺?)くらいなものだ、というのは言い過ぎですかね。
いや、結局、ストーリーの進行上必要もないので、そこまでは書かなかったのですけれどね。


さて、イアルさんは、外伝の中でどんな風に楯を辞めた経緯をエリンさんに語るのでしょうか。

それと...探求編の最後、セィミヤは、イアルさんを武人の家の出だと思っていたのが思い違いだと判明しますよね。
イアルさんと疎隔を生じた(疎んじた)原因の一端がその思い違いにもあったのだとしたら、あのあと、イアルさんとセィミヤが直接交流するシーンは一切描かれてないですけど、関係が修復されているといいなと思います。
posted by kemomo at 13:00 | Comment(3) | TrackBack(0) | 二次創作小説(SS)関連
この記事へのコメント
セザンの在り方、私も色々考えました。
・辞職できるかについて
  つい最近カイルに語らせた所ですが、負傷とかして使い物にならなくなって辞めた人はいたはずです。辞めた人のほとんどはこういう事情だったのではないかと。実際に盾となって負傷した人なら忠誠心もあついから辞めてもOB扱いでOKだったんでしょうね。ごく稀には老衰で引退した人もいたのかも。あとは、見習いから大成できずに、というのもあったはずですよね。まだ機密とかはそれほど得ていない見習いならなんとか普通に辞められたの「かも」。
・タハイアゼのあとイアルとエリンが会ったかどうか
  私は会っていないに一票です。リランの元から運び出したのがイアルかも、とは確かに考えましたが、探求編でイアルがリランに語りかけていた言葉からも、そんな場面はなかったと思います。ダミヤを斬った後は、黙って(黙々と周りを手伝いながら、というのも含め)ただ沙汰を待っていたと思います。出しゃばる人じゃないし。他にリラン近づける人といえば、実はシュナンがいたりして、、(笑)。でも、実際はエリンが自力でなんとかしたんでしょうね。
・探求編の謁見の場面について
  私は、あの場面は、イアルさんがセイミヤの顔を見たくない、ということだと思いました。イアルさんは敬愛するハルミヤの遺児(孫)としてはセイミヤを守りたいし、立派になってほしいと思っているけれど、セイミヤ個人に対しては、「命の捨て甲斐」を感じられないのではないかと。タハイアゼの後でセイミヤに嫌われたのもあるけれど、それ以前にイアルの方でもセイミヤを見限っていたと思うのです。「ハルミヤの孫」の将来のために穢れ役をかぶって処刑されるのなら良いけれど、その後の人生をセイミヤの下で動くのは嫌だったのではないかと。たとえセイミヤに嫌われなかったとしても、残らなかったと思います。加えてセイミヤに嫌われたことで、「傷ついて」すらいたのではないかと。逆にシュナンのことはあの時点から認めていたんですよね。
・セザンの歴史について
セザンってハルミヤが3歳以降に創設されたから、そんなに歴史は古くないんですよね。創設当時からあの形ではなかっただろうし、仮にハルミヤが10歳くらいの時に形が固まって養成システムもできたとすると、その時見習いに買われた子供が生き残っていたとしてやっと60代。セザンとして生き残った人の一生の在り方なんて実はまだ確立していなかったと思います。
Posted by リマ at 2010年09月01日 21:45
リマ さま

またまたご来訪ありがとうございます。

> イアルさんがセイミヤの顔を見たくない
うーん、あの謁見の場面は実際10年も経ってるわけですから、心の整理がついていると思いますよ。
エリンさんという伴侶を得て、そういう傷も癒されていたと思いたいし。
心の整理がつくと逆に、当時血族を眼前で殺されて、幼さ故にそういう感情を持て余してしまったセィミヤに対しては、一種同情のような感情が芽生えていたかもしれないし。
で、時を経たいまでは、セィミヤのほうが自分に対して気まずさを抱いているのではと察して、あえて顔を伏せていたのではないかと思います。

> セザンってハルミヤが3歳以降に創設
そうですよね。当初は忠義に暑い臣下を取り立てていたようですが、おそらくその後スカウティングという名の人身売買に転じたのでしょう。K教官によると、そのシステムはほぼイェニチェリ(詳細はWikipediaでどうぞ)であろうとのことです。

さあ、泣いても笑ってもあと2日ですよ。発売後は今度こそチャットしましょうね。またおいでください。
Posted by kemomo at 2010年09月01日 23:58
もうkemomoさんは正解(!?)を知っていることかもしれませんが、、、遅ればせながら。
>イアルがセイミヤの顔を見たくない
は「嫌いな奴の顔だから見たくない」ではなくて、「またあの目で見られるかと思うと、顔を上げる気がしない、(し、もちろん、セイミヤ様もオレの顔などご覧になりたくないだろう)」という感じです。イアルさんが10年怨み続けるような人とはまさか思っていませんって(笑)。
私のはいつアマゾンから届くかしら、、
Posted by リマ at 2010年09月03日 19:32
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